近頃の僕ときたら実家に帰省し、おかんが作る料理に舌鼓をうったり、旧友とあほみたいに遊んだり、うんこしたりと非常に充実した毎日をエブリデイしている。

僕の故郷はドがつく田舎、すなわド田舎で、
24時間営業のコンビニなんてもちろんなく、信号も無く、警察も夜の10時には就寝する無法地帯だし、移動手段ときたら徒歩か車か福祉バスか船、これくらいしかない。

昔、特に中学時代はそんなクソ田舎に生まれたことが本当に嫌だった。
テレビや雑誌では若い連中はカラオケやら電車通学やらなんやらで楽しそうな学生生活を送っている。
カラオケも電車通学も経験したことの無かった僕は、そんな都会の文化に憧れ、「僕も都会で青春を送りたかったなあ」なんてババアだらけの福祉バスの中で思ったものだ。

そして今、念願の大都会に進学のため出てきたわけだけれども最初は確かにそれはそれはスリリングだった。

渋谷なんかに行くと見たこともない程の人間が蠢いて、僕なんかは「なん?今日祭りがあるん!?」と友人に訊ねてしまった。

また遊ぶところも店も人間も本当に沢山あって、退屈しなかった。大学の友人や高校時代の友人とかつて雑誌でみた有名スポット、自由が丘、新宿、麻布、六本木、銀座なんかに行ってそのたびに「都会はすごいなあ」なんて馬鹿なことを思っては感動に浸っていた。

ただ、今夏帰省して僕は改めて思ったことがある。
それは、何だかんだ言っても自分はこのクソ田舎が好きだ、と言うことである。

それはなぜかと考えたところ、それは結局「人」これに尽きる。
特に友人。これ。
僕らは保育園、小学校、中学校ずっと一クラスで過ごしてきた。
人数は35人ほどの小さな学級であったが、そのぶんみんな仲良く楽しいクラスだった。
言うならば僕らのクラス全員が幼馴染どうしで、
みんなお互いの痛いところやむず痒いところまで知っている。

そんな僕らだからこうやって盆や正月に帰省すると毎回仲の良いメンツ(やはり集まるとなると男通しが多くなるが)で集まってわいわいと盛り上がる。

主なトピックはやはり女で、「お前彼女できたん?」とかそういった下世話な話になる。その反応として多くの男は力なく顔を横に振るのはもうお決まりみたいなものだ。余談だが、どういうわけか僕の旧友共は童貞率が際立って高く、ざっと80パーセントはゆうに超える。それが僕に安心感を与えてることは言うまでも無いだろう。

彼らとそんな馬鹿話や麻雀、ドライブ、花火なんかを楽しんでいると、これが一生続けばいいのに、と心底思える位にかけがえの無いものに思えてくる。

青臭い言葉だが、確かに絆、みたいなもんは感じる。僕が生まれてから殆ど同じ時を過ごしてきた彼らと、これからも同じ時を刻んで生きたい、なんて恥ずかしいことも、本気で思う。

8月17日現在。彼らの多くは盆休みが終わりそれぞれの住処に帰った。
ある者は県外に、ある者は県内のどこか発展した町に。それぞれ、帰っていった。


都会の作られた幻想としての街も好きだが、
有りのままの無様な田舎も、決して捨てたものではない。

コメント

nophoto
AKI
2007年8月19日1:07

俺も盆はいろいろしたよ。
うん、ビッグサイトとか行ってきた。

盛男
盛男
2007年8月22日1:28

ビッグサイトでは様々な催し物が行われているらしいけど、なんのイベントに参加したのか、そこのところが気になるところではあるけれど、
たぶん、コで始まりミケで終わるアレなんじゃないかな、と僕は勝手に想像してるよ。