数時間前ですが、あまりにも暇だったのでテレビなんかをつけてみると、サザエさんがやってたのね。
もう、即効消してやりました。波平のハゲが見えた瞬間、電源ボタンを押してやりましたとも。

サザエさんを見ると、ものすごく嫌な気分になる。
一つに、安息の日曜が終わり、明日からまた闘いのウィークデイがビギンするという予感を感じるから。
二つに、一家団欒、何だかんだで微笑ましい家庭が存在することにたいするイラつき。
三つに、過去家族で観ていた事を思い出してしまうから。

サザエさんなんか早く終わればいいのに、と思う。
昭和から変わらない腐りきったマンネリズムをいつまでもダラダラと伝える事に、何の意味も感じない。ああいった全国一律のささやかな幸福が共通意識だった時代はとうの昔に終わったのに、アニメだからといって見るガキ以外に、いまだにサザエさんを観ている大人はほぼいないだろうが、いるとしたら僕は彼とは仲良くなれそうにない。
ガキがいるから一緒に観ている、という親もいるだろうが僕が親になっていてガキができても、あんな番組は絶対に観させない。なぜなら僕が観たくないから。


話が重くなったので、違う話題にします。

近頃またチャップリンの映画を観始めた。
昨日の深夜から今日の明朝にかけて三本の作品を鑑賞した。
「街の灯」と「ライムライト」と「殺人狂時代」。

チャップリンの映画の主題はいつも同じだと思う。それは陳腐な言葉ではあるが「人間愛」である。(その人間愛なるものを語るのはあまりにも恥ずかしいのでここでは割愛する。)

チャップリンの映画を観ると、忘れていた(抑圧していた)感情や概念を思い起こす。

殺人狂時代という映画で、
出獄したばかりで一文なしの女と、有閑マダムの預金を狙う殺人鬼との間でこんなシーンがある。

毒薬を試す実験台を探し、霧雨煙る夜の街に繰り出す殺人鬼。彼は一人のみすぼらしい格好をした女をみつけ、家に引き込むことに成功する。
空腹の女に毒薬入りのワインといり卵とトーストを差し出す殺人鬼。
女はワインに口を付けぬまま、殺人鬼との会話の内で独白を始める。

「私は恋をしていた。しかし服役中に彼は死んでしまった。私にとって彼は私の信仰だった。あの人のためだったら殺人だってできたわ。」

殺人鬼は自分と境遇を重ね合わせる。妻子を守るために金目的で殺人を繰り返していた彼にとって、彼女は自分を映す鏡のように映ったのかも知れない。

彼は差し出したワインにコルクが入っていると言って毒入りのワインを引っ込め、毒の入っていないワインを新たに差し出す。
皮肉に満ちた表情を浮かべる殺人鬼。しかし彼は言う。

「冷酷な世間と闘わねばならない」

女は帰り際、彼の親切に感激のあまりに咽び泣いてしまう。

「わずかな親切が、醜い世界を美しく変えるのね」

「君の哲学に染められそうだ」

更に、余りにも有名なこの台詞も殺人狂時代には登場する。

「一人殺したら悪党だが、百万人殺したら英雄となる。」

作品が醸し出す雰囲気・時代背景と相俟って、この一言には強烈な衝撃を感じる。

人生とは何か、生きる事とは何か、愛とは何か、言葉にすればあまりに陳腐な問いを彼は映像で表現し、そしてストレートに答えを投げかける。
時代を、世代を、国境を越え、彼のメッセージは我々の胸へと突き刺さる。







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コメント

AKI
AKI
2007年10月21日22:41

ホントにチャップリン好きだな。
俺もサザエさんはどうかと思うがひゃぁうまひぃぃいぃいい

nophoto
ねお
2007年10月22日7:09

サザエさんはいいと思うよ。
いつになったら
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/|米米米|\    サザエサーンハ ユカイダナー♪
  |米田米|
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になるんだろう

盛男
盛男
2007年10月22日23:17

僕が君らに
「一緒にチャップリンの独裁者を観るぞ!」
と言って実際に部屋を真っ黒にしてDVDを再生し始めた瞬間、
携帯アプリでパチスロを打ち始めたのは一生忘れない、
という気概を僕は持っているよ。