俺は子供の頃から絵を描くのが好きで、よく漫画のキャラクターなどを自由帳に描いて喜んだりしていた。

そんな絵描きの卵だった中学生時代の俺は何を思ったか、エロ漫画を自分で描こうと勃然と思い立った。
内容はとても簡単なもので、ホテルで交ぐわりあう男女を描いていたのだが、今思うととても無謀な事をしていたと思う。
というのもそのときの自分はオ・マンコ様をお目にかかった事もなかったし、剥けたオ・チンコ野郎も見たことなかった。知りたいところは全部モザイクの彼方に隠れていて、ホンモノは何も知らなかったのだ。

だからエロ漫画を描いていたときは当然困ったわけだが、オ・マンコ様は限りなくサザエにに酷似している、という情報をなぜか知っていたため、自分の書くオ・マンコ様は全てサザエの形をしていた。あながち間違っていないところが妙味である。

そんな漫画を描いていた中学時代の俺だったが、
はっきり言ってかなり抜けた。ドバドバ出たわ。

描きあがったものを読みながらではなく、描きながらシコシコした。なぜかはよく分からないのだけど、おっぱいとかくびれとかお尻とか太ももとかサザエを描いていると、異常に興奮した。
「いいのだろうか…、こんなやらしいことを描いてもいいのだろうか…!!」とかいう背徳心から来る興奮だったのかもしれないし、
「ああ、俺の描くサザエはほんまイキイキしてるわ…。そりゃ潮も吹くわ…」という海の幸から来る興奮だったのかもしれないし、真相はよく分からんのだけれども、とにかくギンギンのマラマラに興奮したことだけは確かな事実だった。

その他にも週刊少年ジャンプの人気恋愛漫画だった「アイズ」のエロシーンを模写して抜いたり、水着グラビアを模写して抜いたりもしていた。とにかく、中学生時代の俺は描きながら抜いていた。描くイコール抜くの構図がしかと出来上がっていた格好だった。


もし読者諸君にこの独創的オナニーを試みた事がない、という方がいれば、早急に実施することを勧めたい。
妄想が形となった瞬間、それは最早現実である。
そう、あなたは漫画を描くことによって現実的な、きわめて現実的なオナニーをすることとなるのである。なにしろ、自分でオカズを創出しているのだから!

これは既成のAVを観たりエロゲをしたりすることと大きく違う。そこで為されるオナニーはすべて受動的である。受動的なオカズのまずいところは、AVやエロ本といったオカズはあなたの欲望・願望を決して忠実に表してはくれないところにある。当たり前だが、あなたの欲望をAV監督が知っている可能性は著しく低いに違いないし、また、知っていたとしても再現することは不可能だからだ。

完璧なオカズは、あなたにしか作れない。
あなただけが世界でただ一人完璧な表現者、そして読者となる資格を有しているのである。
自分のセックスをビデオで撮ってそれでオナニーをする者があるが、彼らもまた同様、能動的な、現実的なオナニーをしている事になるだろう。彼らは「神」なのである。

さあ、解き放たれよう!今までの受動的なオナニーから。妄想だけで終わる、具現化されないオナニーから。
あなたの妄想・欲望の類は筆とノートさえあれば、全て実現する。諸君の実行に期待しながら、筆を置かせていただきます。敬具









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コメント

513
ヴァルハート
2008年9月5日13:40

鬼才あらわる・・・!
盛男先生の作品が読めるのは日刊ネタ帖だけ!!

盛男
盛男
2008年9月5日15:11

これはこれは春都さん、ありがとうございます。
日刊ではないところがこのブログの味でもあるのですが←、
日刊ぽい感じで更新していきたい気概です。

nophoto
2008年9月13日21:05

自分は絵は描けないのでエロ小説を書くのですがこれも独創的オナニーでしょうか?

盛男
2008年9月13日23:54

sさん
ええ、もちろん、かなり独創的ですよ!
小説でオナンですか、ちょっと考えてみたのですが、抜いている最中って興奮してるじゃないですか。だから、思考能力も落ちて、まともな文章が書けそうにない気もするんですよね。
オナンが佳境に入ったら、作文用紙には「ああ!!」美智子は言った。「ああん、もっと!!」また美智子は言った。「あおーん!あおーん!」美智子は大声で喘いでいる、
みたいな、どうしようもない文章が並びそうで、僕には無理そうだと思いました。