親子どんぶり

「うまいメシを作れない人間になりたくない。なぜなら、自分すら満足させられない人間に、他人を満足させることなどできるはずないからだ。」

これ。これが言いたいから最近料理に凝ってるわ。
昔は野菜炒めとか焼きそばとかしか作らなかったけど、近頃はレシピみながらいろいろ挑戦している。



今日も近所のスーパーに買いだしに言った。
親子丼を作ろうと思ったのだけどみりんもないし、ダシの素もなかったし、たまねぎもなかったし、ついでに豆板醤もほしいし、長ネギもほしいし、つうことでメモに書き出して買い物していた。
メモを片手にかごの中に必要なものを入れて行ったのだけど、なにやら女の子がかごの中に何か入れている。
どんなものを買っているのだろう、そんな好奇心が沸いて彼女のカゴの中を見てみると、カップ麺とお菓子とヨーグルトだった。容器あるいは袋を空けてすぐ食べる式のものばっかりだった。

あまりに勝ち誇った気分になってしまった俺は、タマネギやらみりんやらといった自炊感溢れる商品の入ったかごを見せ付けるようにして、そのインスタント女の隣をすり抜けてやった。
こういうさり気ないところにも自炊の楽しさが宿っている。ぜひ学んでほしい。


家に帰って親子丼をレシピ見ながら作ったのだけど、水を入れすぎてベチャベチャの親子丼になった。つゆだくだく、みたいなかんじになった。丼の７割しるだった。タマゴも半熟にできなかったし、なんというか、沈鬱な食事と相成った。