スタンド・アップ

2008年12月14日 映画
スタンド・アップ
80点


●喫煙を続けることは、逆に難しい

禁煙を始めてはや2週間が経ったわけですが、学生生活を振り返ってみると、すべての思い出の中にたばこが出てきて、ちょっとびっくりしました。

入学式のときから、部活の合宿の時から、Mと食事した時から、初風俗の待合室から、富士山に登った時から、地元の友人と海を臨んでたばこを吸いながら語り合った時から、部活の試合で激しい討論を交わしあったあとから、もう、あらゆる場面で、俺は煙草を吸っていた。セピア色の思い出には、常に煙が立ち昇っていた。
大学生らしいっちゃあ、らしいことしてたなあ、というかんじ。




たばこに代わるものがないのが問題だ。
たばこは精神を安定するためのものでもないし、ウマいものでもない、かっこいいものでもない。
たばこを吸うことは間を塗ることだ。
ガムを噛んでも、フリスクを舐めても、その間は真っ白のままだが、煙は黄ばんだ、気だるい色に変色させる。その、ある種淪落的と言うか、頽廃的な感覚が俺は好きだった。人間らしくて。


いつまでも喫煙者でいることは、逆に難しかったりもする。





●シャイン・ア・ライト

いい加減、観たよね?こんだけこのブログで宣伝してるんだから。こんだけ無言のプレッシャーをかけてるんだから。

再度言うが、絶対に観るように。100点を通り越して、もはやレジェンドだから。
ストーンズ聴いたことないとか、そういう野暮なこと言うな。スクリーンの中のストーンズは、そんなどうでもいいことを吹き飛ばす、圧倒的な演奏で君を迎えてくれるから。











●スタンド・アップ





セクハラを告発する女性を描いた映画。事実に基づくらしい。
俺がこの映画を借りたのは、単純に、どんないやらしいセクハラがなされていたのか興味があったから。その1点だけだった。

その点に関してはまあ、60点くらい、すなわちそれほどいやらしいシーンはないのだけど、映画を見続けるうちに、そんなことはどうだってよくて、女性が不当に差別される様子に腹が立ってきて、これはあかんぞ、こんな理不尽なことがあってはあかんぞ、などと憤慨し、すっかり監督の術中にはまってしまう始末。


俺は決してフェミニストではないが、この映画の主人公の女性には同情してしまった。たぶん、美しかったからだと思う。こいつがブスなら、もっとやれ、と思ったはずだ。つまり、男というのはそういう生き物だ、ということである。

















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