『反日マスコミの真実2009』という本が売れまくってるらしい。

僕はこの本はまだ読んでないけど、簡単に言うと、大手既製メディアの偏向報道について書かれた本とのこと。

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読んでみようと思うが、この「反日」という言葉。右翼臭がすごくてちょっと嫌やわ。
俺は思想的には左よりなんだけど、今、このド不況の時代にナショナリズムが台頭し始めるのは歴史の必然だし、感情的にも理解できる。


が、ナショナリズムの波が押し寄せてきている感覚。これは怖い。
皆さんご存じのように、戦争や内紛は経済の破たんによる国民(庶民)のプライドの失墜から産まれる事が多い。
第二次世界大戦の時のドイツなんかはまさにそれで、第一次世界大戦でボコボコにされ、必死になって溜めたお金もキチガイじみたインフレによって紙くずとなり(教科書で紙幣でいっぱいのリヤカーを引いてパン屋に並ぶ人々の写真がありました)、生活は困窮。

そん時に出てきたのがヒットラーで、口八丁でナショナリズムを煽る。プライドが崩壊していたドイツ人はヒットラーの演説を聞いて恍惚とした表情を浮かべたという。そこには分かり易い「希望」があったからだ。
病気の時に優しくされるとやけにその親切が身に染みるように、ヒットラーの言葉はドイツ国民(庶民)の心に心地よく浸透していった。

結果あの悲惨な第二次世界大戦が起こったわけだが、もちろん、我々賢明な「市民」はそれを忌まわしき歴史だと認識し、二度とあのような過ちを起こしてはならないと思っているはずだ。

話は戻るが、だから「反日マスコミの真実」などという(一見)ナショナリズムを煽るような本が、この不安定な時代に売れまくる、というのは感覚として恐ろしいのである。

俺はこの本を読んでないから、はたして本当にこの本がナショナリズムを煽っているのかどうかは知らないし、たぶん、そんなことはなくてただ、マスコミの偏向報道、あるいはアホな報道の仕方にスポットライトを当てているだけなのかもしれない。俺もマスコミの報道には疑問を抱くことが多いし、アホかと思うことも多い。

まあこうやって御託並べてても仕方ないので、段ボールとの対話が終わり次第、買って読んでみようと思います。
ちなみに段ボールとはまだ一言も口をきいていません。明日にしよう、明日にしようと思ってたら今日になってました。今日も明日にします。


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