なぜ人はワールドカップを観てしまうのか

確かに試合運びはエキサイティングなものではないし、ドキドキするようなスピーディな展開もほとんどないが、やはりなんだかんだ言っても、ワールドカップの日本戦は観てしまう。

先日のオランダ戦で、日本が勝つイメージがほとんどわかなかった人も多いと思う。
格上相手に守備的に戦うことは当然だし、日本の良さは中盤辺りで相手の良さを徹底的に潰して、自分たちのペースに持っていくことなのだが、その中で「ハッ」とするようなスリリングで縦に長く速いパスが俺が見る限りではなかったし、リスクを覚悟で一斉・速攻でカウンターに向かうような展開も、後半終わり間際以外見られなかった。

勝つということは相手の攻撃を止めるだけではなく、どこかで得点することで、先程俺が挙げたパスやカウンターは、積極的に得点をとるには必要な行為だ。と、にわかの俺は思う。

現状予選を突破するためには、先日のVSオランダ戦の戦法は確かに間違っていないと思うし、それを否定するわけではないが、どうしても観ていて気持ちよくなれないのも確かだ。
選手たちは人を気持ちよくさせたり、楽しくさせたりするためにプレーしてるわけではなくて、勝つためにプレーしているのだから、当たり前の話なんだけれども。

いずれにしろ、なんだかんだ言っても日本戦を楽しみにしている俺がいることは事実で、こうやってサッカーのサの字も、ボランチがどこを守っているかもしらんような人間がああだこうだとドヤ顔して言えるワールドカップはやっぱ楽しい。日本が勝てばもっと楽しいので、とにかく日本には勝ってもらいたい。
俺自身が日本代表の勝利のためにできることなんてまったくないため、完全に他人事になってしまうし、当然責任も負わないし、評論家気取りになってしまって申し訳ないけれども、とにかく、勝って、１試合でも多くその、日本流のサッカーを世界に見せつけてやってほしい。