映画『ノルウェイの森』を観た。
2010年12月12日 映画
映画『ノルウェイの森』を観た。
観ている最中は松山ケンイチや菊地凛子の演技があまり好きになれなかったり、村上春樹の文体を朗読されてもすこし照れくさかったり、やたら濡れ場が多かったり、そして話の筋がやはり(数年前に原作を読んでいたとしても)直感的には理解し難かったりして、正直に言うと、駄作だと判断していた。
ただ、エンドロール。Beatlesの奏でるノルウェイの森を聴きながら改めて映画の筋を思い出し、内容を吟味すると、思った以上に悪くない映画だと気づいた。
詳しい内容をここで書くような野暮な真似はしたくたいので、具体例を出せずに申し訳ないが、この映画では「生きること」が現実的に、冷徹なまでに現実的に描かれていると俺は思った。
登場人物の全てが、自分の「生き方」に彼らなりに真摯に向きあって、人生と対峙している。彼らは彼らなりに、哀しみや別れを経験する。
それらをあらゆる手段を行使しして、例えば血を吐くような苦労や肉体だけが触れ合うセックスを通じ、そして平等に流れる時の洗礼をうけながら、なんとか「彼らの事情」を乗り越えていく。
乗り越えられなかった人間は?死が待っている。
俺らは日々の生活の中でノルウェイの森で描かれたような、大げさなものでではないかもしれないが、それなりに懸命に、できるだけ自分に正直に生きている。
自分の中に大きな空洞や、虚脱を感じることは多くはないかもしれないが、誰にとっても、長い人生においては、十分起こりうることだ。
そしてその時こそが、少し誇張された表現になるかもしれないが、人間が安易な自殺や自暴自棄を起こすのではなく、両足で立って「生きていかなければならない」時であると思う。この映画はそういったぎりぎりのところに人生が突入したとき、現実的に、生きることはすごく大変だけど、どんなに長い年月がかかろうともそれを乗り越え、生きて行くべきだ、という実直でものすごく正しい考え方を俺らに授けてくれる。
これはものすごく重要なテーマだ。
そしてこのテーマを真正面から描ききった『ノルウェイノ森』は決して、悪くない映画だと思った。
エンドロールで、Beatlesが演奏する『ノルウェイの森』を聴きながら、まあ人生いろいろ大変だけど前向いてやってくしかないな、と思いました。
映画「ノルウェイの森」予告編
http://www.youtube.com/watch?v=Lzl4xMxdBtU&feature=related
観ている最中は松山ケンイチや菊地凛子の演技があまり好きになれなかったり、村上春樹の文体を朗読されてもすこし照れくさかったり、やたら濡れ場が多かったり、そして話の筋がやはり(数年前に原作を読んでいたとしても)直感的には理解し難かったりして、正直に言うと、駄作だと判断していた。
ただ、エンドロール。Beatlesの奏でるノルウェイの森を聴きながら改めて映画の筋を思い出し、内容を吟味すると、思った以上に悪くない映画だと気づいた。
詳しい内容をここで書くような野暮な真似はしたくたいので、具体例を出せずに申し訳ないが、この映画では「生きること」が現実的に、冷徹なまでに現実的に描かれていると俺は思った。
登場人物の全てが、自分の「生き方」に彼らなりに真摯に向きあって、人生と対峙している。彼らは彼らなりに、哀しみや別れを経験する。
それらをあらゆる手段を行使しして、例えば血を吐くような苦労や肉体だけが触れ合うセックスを通じ、そして平等に流れる時の洗礼をうけながら、なんとか「彼らの事情」を乗り越えていく。
乗り越えられなかった人間は?死が待っている。
俺らは日々の生活の中でノルウェイの森で描かれたような、大げさなものでではないかもしれないが、それなりに懸命に、できるだけ自分に正直に生きている。
自分の中に大きな空洞や、虚脱を感じることは多くはないかもしれないが、誰にとっても、長い人生においては、十分起こりうることだ。
そしてその時こそが、少し誇張された表現になるかもしれないが、人間が安易な自殺や自暴自棄を起こすのではなく、両足で立って「生きていかなければならない」時であると思う。この映画はそういったぎりぎりのところに人生が突入したとき、現実的に、生きることはすごく大変だけど、どんなに長い年月がかかろうともそれを乗り越え、生きて行くべきだ、という実直でものすごく正しい考え方を俺らに授けてくれる。
これはものすごく重要なテーマだ。
そしてこのテーマを真正面から描ききった『ノルウェイノ森』は決して、悪くない映画だと思った。
エンドロールで、Beatlesが演奏する『ノルウェイの森』を聴きながら、まあ人生いろいろ大変だけど前向いてやってくしかないな、と思いました。
映画「ノルウェイの森」予告編
http://www.youtube.com/watch?v=Lzl4xMxdBtU&feature=related
コメント