このブログを開設して10年ほど経った。

始めた当初は「童貞」がキーワードで、モテない男の悲哀をモチーフにして、バカバカしいことを書き連ねていた。

俺も早いもんで30間近だ。
童貞でもないし、結婚もしてるし、子供もいる、
まあ、どこにでもいるおっさんだわな。

昔のような「セックスへの飢え」や「女にモテたい」という欲がめっきり無くなった。それは俺が家庭を持ってしまったからだろう。なんというか、もう、面倒なのだ。万が一、嫁に不倫がばれて修羅場になるという想像をすると、ほかの女とセックスをしようという気が沸いてこない。

最近はもっぱら、オナニー。これですわ。
既婚者の男性諸君なら分かってもらえると思うが、オナニーは極めて大事だ。

既婚者の男性の幸せのバロメーターの一つに、間違いなく「オナニーの充実度」があるだろう。オナニーを我慢し続ける生活は苦痛だ。好きなAVを観ながら好きなタイミングで、自分の塩梅で出せる…。いやあ、たまりませんなあ。そんな快楽が制限されるのが、結婚生活だ。

いや正確には自室を持たない者の、結婚生活と書いたほうが正しいか。
自分の書斎や寝室があればそこで好きなだけやればよいが、それが無い人は大変だ。

嫁が風呂に入った瞬間や、買い物に行った隙、寝静まった深夜…。
まさに隙間時間を縫って、コソコソと惨めな気持ちでオナニーをしなければならない。別に悪いことをしているわけではないのだから堂々とシゴいていれば良いのだが、俺も日本男児だ。女に恥ずかしいところは見せられんのじゃ。

10年前はオナニーだけは思う存分できた。冗談抜きで12時間くらいずっとオナニーしていたことがある。イきそうになっては止め、イきそうになっては止め、を延々と繰り返していた。(このあたりは過去日記の「ベストオナニスト07」に詳しい)そんな、自由気ままな、奔放な、実験的なオナニーは、もう滅多にできない。

それは俺が歳を取った、ということなんだろう。学生の時の持て余すような有り余った時間、そしてセックスへのがむしゃらな渇望、社会とのあまりにも薄い接点、過剰なまでの自己愛。そういうものと、年を取るにつれて徐々に離れてきた。

「童貞なるもの」は哀しいかな、このブログの過去の記事にしか存在しない。



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